こちらの建物は、創業当初の扇風機室と同じく現存する万田坑施設の中でも最も古い建物のひとつで、国の重要文化財になっています。もともと創業当初は扇風機の機械室として使用されていたようです。その後、安全燈室として使用し始め、さらに1951年(昭和26年)の出炭をやめた後、その一部が作業員のための浴室、脱衣室、乾燥室として改装されました。現在、建物の外からしか中を見ることができませんが、浴室には2つの浴槽があり、坑内の炭(すみ)で汚れた体を洗っていました。また、安全燈室には、キャップランプの充電台やガス検定器(けんていき)、バッテリー機材などの坑内管理を行うために必要な器具が設置されています。